今回は、シン・エヴァの結末をわかりやすく解説したいと思います。
本記事はエヴァ新劇場版だけではなく、TV版、旧劇場版のネタバレも含みますのでご注意下さい。
シン・エヴァの結末はハッピーエンド
映画を観た多くの人が、この結末を清々しい気持ちで迎えたことでしょう。
シンジを始めとするエヴァに搭乗した少年たちは、エヴァの呪縛から解き放され、現実世界に戻ってきました。
そこには成長したシンジの姿が映し出され、マリの手を取り、駅から飛び出していくという平和な世界が描かれていました。
過去のエンディングと比べてみましょう。
TV版
人類補完計画が成功
人間の葛藤やさみしさ等の心の隙間は埋まり、完璧な人間が誕生する。
登場人物たちがシンジに「おめでとう」を連呼し、あたかもハッピーエンドで終わったように見せている。
しかし、果たしてこれが本当に良い結末なのだろうか?
旧劇場版
人類補完計画が失敗
シンジとアスカだけが世界に残された。
シンジはアスカの首を締め殺そうとするが、できずに泣き崩れる。
それに対してアスカは「気持ち悪い」と言葉を残し、エンディングを迎える。
後味の悪い結末であり、バッドエンドと言って良いだろう。
過去のエンディングと比べると、いかにシン・エヴァが綺麗に終わったかがわかるでしょう。
このエンディンングこそ、ファンが求めていた結末であり、長年のモヤモヤを解消してくれたのではないでしょうか。
庵野監督の意図
オリエンタルラジオあっちゃんのエヴァ考察動画に、面白い解釈がありました。
それは「エヴァは思春期の葛藤を描きたかったのでは?」という内容でした。
使徒=社会として捉えていて、中学生頃から感じ始める、わけのわからない社会の脅威を
エヴァの冒頭シーンと照らし合わせていました。
わけのわからない敵(社会)が攻めてきた
ゲンドウ「エヴァに乗って戦え(社会に備えて勉強しろ)」
シンジ「嫌だよ、なんで僕が戦わないといけないんだよ(勉強なんてしたくないよ)」
レイが傷だらけで運ばれてくる
シンジ「僕があの女の子を助けなきゃ(女の子とどうやって仲良くなれるの?)」
ミサト「シンジくん、逃げちゃダメよ(あなた、男の子でしょ)」
シンジ「逃げちゃダメだ、逃げちゃダメだ」
そう考えると、エンディンングでマリの手を引いて駅から飛び出すシンジは、
思春期の葛藤を抜け出し大人になった姿とも言えます。
その過程をエヴァを通して、庵野監督は描きたかったかもしれません。
残された謎
アスカ
ラストの駅ホームのシーン。
シンジとマリ、レイとカヲルとカップリングしている中、アスカだけは一人でいます。
劇中ではケンスケと良い感じなっていたので、そこはケンスケとアスカをくっつけても良かったのではないでしょうか?
少し後味の悪さが残ります。
渚カヲル
なぜか最後にレイとカップリングしている。
レイがユイの生まれ変わりだとしたら、カヲルはゲンドウの生まれ変わり?
加持リョウジが、カヲルのことを司令と呼ぶシーンがあり、ゲンドウが着ていた司令服をカヲルが着ていたこともあり、
カヲル=ゲンドウを意図しているのかもしれない。
カヲルはゲンドウが秘めている父親の優しさを具現化した存在?
碇シンジ
エンディングでシンジ達がいた駅は、庵野監督の出身地である山口県の宇部新川駅であることがわかります。
シンジは庵野監督の少年時代がモデルになっているのかもしれません。
加持リョウジ
劇場版・破の最後に描かれたサードインパクトを加持リョウジが命がけで防いだという出来事。
映像化されていないので、どうやって防いだのか、加持がどうなったのかは謎のままです。
まとめ
シン・エヴァンゲリオンの結末は、ファンが待ち望んでいた、文句の言いようがないハッピーエンドでした。
現実世界に戻ったシンジが、マリの手を取って新しいステップへ進もうとする姿は、人間として成長したことを意味しています。
庵野監督はエヴァを通して、思春期の少年が成長する姿を描きたかったのかもしれません。
エヴァンゲリオンはこうして大円団を迎えましたが、残された謎もいくつかあり、そこから新たなエヴァの物語が生まれるかもしれません。
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